Sierでプログラミングができない場合のキャリアアップ方法

Sierプログラミングできない基礎知識

Sierにいるとプログラミングができない、と言うITエンジニアは多いと思います。
なぜなら、要件定義から詳細設計、課題管理、顧客折衝等の管理業務中心となるためです。

私はITエンジニアとして20年以上の経験がありますが、プログラミングをメインで担当していたのは最初の5年くらいでした。

しかし、プログラミングの経験がその後の仕事では大いに役立っています。

SEでプログラミングが全くできないと何が困るのか、どうすれば良いのか、について説明します。

本記事の内容

  • Sierでプログラミングができない理由
  • Sierでプログラミングができないと困ること
  • Sierでプログラミングができない場合の対策
この記事の筆者
運営者

カエデ

  • 富士通SEを5年、リクルートWebエンジニアを10年
  • 転職サイト リクナビNEXTを担当していたため、ITエンジニアの転職事情に精通
  • 就職や転職の面接などを担当

当ブログ・【ITコンパス】では、未経験でIT業界に転職したい人を応援します!

特に大手Sierでプログラミングができない理由

Sierでプログラミングができない理由

特に大手Sierでプログラミングの仕事ができない理由は大きく以下3点です。

  • 下請けにプログラミングを依頼する構造があるから
  • プログラミングは単価の低い仕事だから
  • マネジメントを含めた顧客調整に価値があると考えられているから

中堅中小のSierでは、プログラミングを自社で行うことはあります。しかし、大手Sierは例外なく、この3点の理由が当てはまります。

以下、それぞれについて説明します。

下請けにプログラミングを依頼する構造があるから

Sier業界は良く、ゼネコン業界に例えられます。

設計や現場監督の役割を担う大手Sierの元に、プログラミングやテストなどを行う中小Sierがピラミッド状に連なっています。

このような構造にあるため、大手Sierではプログラミングは行わず、下請の中小Sierに委託します。そのために、大手Sierにいるとプログラミングを行うことはありません。

プログラミングは単価の低い仕事だから

大手Sierが自社でプログラミングを行わずに下請けの中小Sierに委託する理由は、プログラミングは単価の低い仕事だからです。

Sier業界では仕事内容によって単価が異なりますが、プロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダーと言ったプロジェクト全体の管理業務と比較するとプログラミングは単価の低い仕事です。

そのため、大手Sierでは自社でプログラミングをやりたがりません。

マネジメントを含めた顧客調整に価値があると考えられているから

プログラミングが単価の低い仕事であることに加え、大手Sierでは顧客接点での調整業務(要件定義など)に価値があると考えています。

逆に基本設計・詳細設計が決まるとルーチンワークとなるプログラミング業務は価値が低いと考えています。

単価が低く、価値が低いと考えているため、自社ではなく、下請けの中小のSierに委託するのです。

Sierでプログラミングができないと困ること

Sierでプログラミングができないと困ること

SierでSEがプログラミングできないと困ることは以下の通りです。

  • 高品質な要件定義・設計ができない
  • 開発・納品されたソースコードの品質を評価できない
  • 障害対応ができない

要するに開発するシステムの品質を担保できなくなるのです。

品質担保と言う意味では、テストをしっかりと行えばよいと言う考え方もあります。しかし、ソースコードの品質が悪いとテストだけではカバーし切れなくなります。

特に開発改修を行っていくと、修正箇所に一見無関係に思える部分からエラーが発生するようになります。

ソースコードは保守性・可読性が大切ですが、そう言ったことを意識せずに開発すると、誰も保守・管理できないようなシステムになることが良くあるのです。

以下3つのポイントについて詳しく説明していきます。

高品質な要件定義・設計ができない

プログラミングスキルがないSEが要件定義・設計すると、開発段階で実装不能になることがあります。

その結果、最悪の場合、設計や一部要件の見直しが必要になります。


プログラミングスキルのあるSEが要件定義・設計を行うと、開発イメージを持ちながら行います。

そのため、開発段階に入って設計や一部要件の見直しと言った手戻りが発生することはありません。

高品質な要件定義・設計とは顧客の意図を組んだうえで、開発を見据え、実現可能性を加味して行うものです。

そのためにはプログラミングスキルは必須と言えます。

開発・納品されたソースコードの品質を評価できない

プログラミングスキルのあるSEは、開発をプログラマーに丸投げしません。

折を見てソースレビューを行い、ソースコードの可読性・保守性を評価してフィードバックを行います。

そうすることで、システムの品質を担保するわけです。

プログラミングスキルないSEは開発をプログラマーに丸投げするため、成果物の品質を担保することができません。

障害対応ができない

プログラミングスキルのあるSEはアプリケーション障害が起きた際に、事象から当たり付けを行い、該当箇所のソースコードを即座に確認します。

そのため、障害対応が迅速で的確です。


一方、プログラミングスキルのないSEは事象から当たり付けを行うことはできますが、ソースコードを読めないため、プログラマーに調査依頼を行います。

そのため、原因を突き詰めるのにも解決するのにも時間が掛かります。

プログラミングができないエンジニアのキャリア上の問題点

プログラミングができないSEのキャリア上の問題点

プログラミングができないSEはキャリア上、抱える問題点は以下の通りです。

  • 高品質なシステム構築ができない
  • 技術上、詳細な内容について顧客の相談に乗れない
  • プログラミングスキルが必要なWeb系の会社などには転職しづらい

それぞれについて、以下説明します。

高品質なシステム構築ができない

全くプログラミングスキルがないSEは高品質なシステムを構築できません。

なぜなら、プログラミング実装を念頭に置いて行う詳細設計ができないためです。

プログラミングスキルがないSEが作る低品質なシステムが問題となっています。そのため、最近は入社5年程度はプログラミング実務を経験させるSierも増えています。

技術上、詳細な内容について顧客の相談に乗れない

アプリケーションの不具合の解決には仕様をプログラミング実装レベルで詳細に確認しなければなりません。

しかし、プログラミングスキルがないと顧客から相談されても自身では回答できません。

質問を持ち帰って、下請のSierの技術者に問い合わせることになります。こう言ったSEは顧客の信頼を得ることもできません。

プログラミングスキルが必要なWeb系の会社などには転職しづらい

人気のWeb系(自社開発)に転職したいと考えても、プログラミング実装スキルがなければ転職できません。

Sierと異なり、Web系(自社開発)は自社でプログラミング開発を行っていることが多いためです。

なお、Web系(自社開発)の是非については以下の記事を参考にして下さい。
 参考>> SIerとWeb系の違いと向き不向き|両方の経験から言えること
 参考>> Web系はやめとけ!|転職前に押さえておきたいデメリットを解説

Sierでプログラミングできないエンジニアが取り組むこと

Sierでプログラミングできない場合に取り組むこと

アプリケーション開発を行う上でプログラミングスキルは必須です。

もし、アプリケーション開発を行うSEなのに、プログラミングができないなら、以下のような行動を取った方が良いでしょう。

  • 上司に掛け合ってプログラミングができるプロジェクトに配属させてもらう
  • プログラミングスクールに通ってスキルを習得する
  • Web系などプログラミングできる環境に転職する

それぞれについて以下説明します。

上司に掛け合ってプログラミングができるプロジェクトに配属させてもらう

この方法が最も良いでしょう。ただし、対応してくれるかどうかは会社次第です。

と言っても、どの会社も人手不足で採用には苦戦しているため、希望を最大限考慮してくれる会社も多いのではないかと思います。

今の会社を辞める前にはチャレンジしてみることをおすすめします。

プログラミングスクールに通ってスキルを習得する

プログラミングスキルを身に付けるためにはプログラミングスクールに通学するのが確実です。

プログラミングスクールには様々な種類があるため、以下の記事を参考に選んでください。
 参考>> 【目的別】おすすめのプログラミングスクール厳選7校を徹底比較

Web系などプログラミングできる環境に転職する

この方法はおすすめしません。プログラミングは開発の手段に過ぎないですし、SierからWeb系に転職するとキャリアが大きく変わるためです。

ただし、25歳以下であれば、ポテンシャル採用で転職できる可能性はあります。特にある程度の規模のWeb系で人を育てる余裕がある会社を狙えば確実です。

と言っても、採用される可能性は高くありません。

Web系(自社開発)は即戦力採用が通常だからです。