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SIerはオワコン?やめとけ?将来性がない?おすすめの理由を解説

SIerはオワコンで将来性がないのか?【富士通出身の筆者が徹底解説】

「SIerがオワコン、やめとけと聞いたけど、将来性は大丈夫なのか?」

このような疑問にお答えします。

SIerはオワコンではなく、将来性豊かですが、その理由を実体験を含め、説明します。

なお、未経験のエンジニア転職が難しくなっているのでは?と気にしている人は「未経験エンジニアが増えすぎ?転職できる?将来性は?」をご覧ください。

本記事の内容

  • SIerがオワコンで将来性がないと言われる理由
  • SIerがオワコンではなく、将来性豊かな理由
  • SIerがオワコンと言われ、転職して後悔した体験談

●富士通でSE5年、リクルートでWebエンジニア10年 ●リクナビNEXT担当だったため、転職業界に精通 ●現在は事業会社のIT職採用の責任者

IT転職に役立つノウハウをお届きします

目次

SIerとは?

 SIerとは?

SIerの読み方はエスアイヤーで、System Integretor(システム・インテグレーター)の略称です。

業界構造がゼネコンのようなピラミッド構造となっていることから、ITゼネコンと揶揄されることもあります。

SIerはシステム開発・保守運用を行う会社のこと

SIerはSystem Integretorの略称だと説明しました。

System Integretorとは、様々な部品を組み合わせてシステムを作り上げる会社を意味します。

ここから転じて、System Integretor(SIer)とはシステム開発・保守運用を行う会社を指す言葉として定着しました。

SIerのこれまでの歴史

1950年代から米IBM社が開発したコンピュータで様々な計算を実行するようになったのがコンピュータ時代の幕開けだったと言われています。

コンピュータは当初、低機能で用途が限られている割に現在の価格で5億円程度と高額だったこともあり、システム開発は無償提供されていました。

そこからコンピュータの機能が向上するにつれ、できることが多くなり、システム開発も複雑化してきました。

1992年6月、富士通がシステム開発の有償化を発表しました。日本のSIerビジネスは実質的にはここからスタートしました。

SIerの3分類

SIerは出身母体の違いから3つに分類されます。

  • メーカー系
  • ユーザー系
  • 独立系

それぞれの代表的な企業と分類の成り立ちについて説明します。

メーカー系

代表的なメーカー系SIer

  • 日立製作所
  • 富士通
  • NEC

メーカー系SIerは自社でコンピュータを開発し、そのオマケとしてITエンジニアが無償でシステム開発を行っていました。

システム開発が複雑化した結果、有償提供を始めたと言う経緯を辿っています。

日立製作所、富士通、NECなどが代表的なメーカー系SIerですが、それぞれがグループ会社を作り、官公庁や大企業の案件をグループとして取り組んでいるのも特徴と言えます。

ユーザー系

代表的なユーザー系SIer

  • NTTデータ
  • 野村総合研究所(NRI)
  • 日鉄ソリューションズ(NSSOL)

それぞれの親会社(NTT、野村証券、日本製鉄)の一部門としてシステム開発を1980年代から行っていました。

1992年にシステム開発が有償化したことを受け、子会社として独立し、システム開発を外販するようになったと言う経緯を辿っています。

なお、野村総合研究所はNRI、日鉄ソリューションズはNSSOLと略称で呼ばれることが多いです。

独立系

代表的な独立系SIer

  • 大塚商会
  • 日本ユニシス
  • SCSK

ベンチャー企業が成長を遂げたのが独立系SIerです。

親会社を持たないため、しがらみがないことが強みと言えます。

メーカー系やユーザー系の超大手と比較すると規模が大きくないため、超大手の2次請や中小規模案件を中心に取り扱っていることが多いです。

SIerとSE、SESとの違い

字面が似ているSIer、SE、SESの違いについて説明します。

  • SIer:システム開発・導入・保守を行う会社
  • SE:システムの設計・運用を行うシステムエンジニア
  • SES:技術者の派遣事業を行うサービス

SIerはシステム開発を行う会社、SEはシステム開発を行うエンジニア、SESは技術者派遣サービスのことを指します。SESは技術者派遣サービスを行う会社を意味することもあります。

SIerがオワコン、将来性なしと言われる理由

SIerがオワコン、将来性なしと言われる理由

SIerがオワコンで将来性がないと言うのは根も葉もない妄想に過ぎません。

ここではSIerがオワコンで将来性がないと言われる主な理由として以下について説明します。

それぞれの理由が誤っていることを説明します。

クラウドサービスの発展

クラウドサービスにはSaaS、PaaS、IaaSなどの種類はあり、発展を続けています。

IDC Japanの調査によると、2021年のクラウドサービスの市場規模は前年比34.7%増の4兆2,018億円で、2021年~2026年の年間平均成長率は21.1%で推移すると予測されています。

一方、経済産業省の特定サービス産業動態統計調査によると、2020年度のSIer系サービスの市場規模は9兆3,247億円で、年率5%程度で成長しています。

SIer系サービスの一部がクラウドサービスに置き換わることは間違いありません。

しかし、クラウドサービスは汎用サービスなのに対して、SIerは個社毎のサービスなのでSIerサービスの全てがクラウドサービスに置き換わると言うのは極論です。

また、そもそも、SIerサービスのマーケット規模自体も成長し続けています。

低い技術力

技術力が低いSIerはあります。しかし、SIer全般の技術力が低いと言うことはありません。

ただし、以下のような理由でSIer全般の技術力が低いと言われています。

  • 自社でプログラミングを行っていない
  • ウォーターフォールによる開発を行っている

これらの理由が誤っていることを以下説明します。

自社でプログラミングを行っていない

開発の工程は大雑把に言うと、1.設計、2.開発、3.テストです。完成したシステムの満足度を決める最も重要な工程は、1.設計です。

そのため、2.開発、3.テストを外注しているSIerもあります。

こう言ったSIerは自前で開発できないからエンジニアの技術力がなく、ダメだと言う意見があります。

自前で開発できる技術力がないとダメなのは確かですが、自前で開発できないから外注するのではなく、コストを抑えるために開発を外注しているのです。

その結果、自前で開発できなくなるSIerがあるのは確かですが、ある程度のレベルのSIerでは規約を設けてキチンとコードレビューを行っています。

決して丸投げするわけではありません。一部のSIerについてはダメだと言えますが、全てのSIerに当てはまる訳ではありません。

ウォーターフォールによる開発を行っている

ネットでよく見かけますが、アジャイル開発は素晴らしく、ウォーターフォール開発は時代遅れと言うものです。

  • アジャイル開発:開発単位を小分けにして実装・テスト・修正を繰り返す手法のこと
  • ウォーターフォール開発:設計・開発・テストと工程毎に進めていく手法のこと

私もITエンジニアとして経験したので良く分かるのですが、ネットビジネスのフロントエンド(ユーザが利用する画面)はアジャイル開発が主流です。

一方、基幹系システムと言われる会計等はウォーターフォール開発で行います。

つまり、ウォーターフォール開発とアジャイル開発には優劣はなく、開発対象に対する向き不向きがあるだけです。

ウォーターフォール開発とアジャイル開発の使い分けのポイントは仕様変更の有無です。

ネットビジネスのフロントエンドは試行錯誤が必要なのでアジャイル開発と相性が良いと言えます。

web系ではアジャイル開発を行っており、SIerはウォーターフォール開発が中心なので、web系はSIerよりも技術的に優れているという誤った意見を目にしますが、実際には開発対象との相性の問題であり、技術力の有無とは関係ありません。

まとめると、ウォーターフォール開発を行っているから技術力がないと言うことはあり得ません。

多重下請けの業界構造

多重下請けの業界構造

この図の通り、ゼネコン業界のようにSIer業界は多重下請構造です。

そのため、下位のSIerは儲からず、厳しい一方で、中位よりも上のSIerは一定の収益性を確保できます。

IT業界は下位のSIerにとっては厳しい業界と言えますが、多重下請け構造によりSIer全体がダメだとは言えません。

ノンプログラミング開発の発展

ノンプログラミングはこの20年、何度も流行してきました。

筆者は20年以上前に新卒入社した富士通で、ITエンジニアとしてノンプログラミングを実現できるシステムの開発を行っていました。

今ではRPAがノンプログラミングの旗手と言った感じになっています。

しかし、ノンプログラミングを実現するツールで全ての開発は行えません。RPAも結局、細かい部分はコーディングしながら利用しているのが実態です。

そのため、ノンプログラミング・ツールが発展したとしてもプログラミングは不要になりません。

また、ノンプログラミング・ツールの発展とSIerの将来性とは無関係です。開発工程でもっとも重要なのは設計だからです。

ここまでSIerがオワコンと言われる主な理由と、それに対する反論を説明しました。

SIerがオワコンではなく、将来性豊かな理由

SIerがオワコンではなく、将来性豊かな理由

SIerがオワコンどころか、将来性豊かな理由について説明します。

SIerはダメで、Web系は良いみたいな意見がネット上に溢れていますが、そのようなことはありません。

Web系のGoogle、Facebook、Amazon(Appleを加え、GAFAと呼ばれる)は超高収益で成長していますが、日本のWeb系にそのような企業は1社もありません。

新興企業ではメルカリが善戦していますが、年間売上で1,000億円に届かないレベルです。

確かに日本のSIerはGAFAほどの成長性はありません。

しかし、日本ではSIerはweb系と比較すると安定的な成長が見込める業態と言えます。
 参考>> Web系はやめとけ!|転職前に押さえておきたいデメリットを解説
 参考>> SIerとWeb系の違いと向き不向き|両方の経験から言えること

ここではSIerが将来性豊かな理由3点と注意事項1点を紹介します。

将来性豊かな理由3点

注意事項1点

ITのマーケット規模は拡大している

経済産業省の特定サービス産業動態統計調査によると、2018~2020年度のIT業界の市場規模は以下の通りです。

  • 2018年度:11兆7,218億円
  • 2019年度:12兆1,945億円
  • 2020年度:13兆3,479億円

見ての通り、IT業界は確実に成長しています。

DX化推進などITのマーケットは将来性有望

今後の見通しですが、直近ではDX(デジタルトランスフォーメーション)の需要が高まっています。

DXと言うと難しそうですが、IT技術を使った抜本的な業務改革のことです。

抜本的な業務改革とは、現在の業務を単純にIT化するだけではなく、IT化と業務のやり方の見直しをセットで進めることを指します。

いずれにせよ、このDX化によるITマーケット拡大は間違いありません。

クラウドサービスに代替されるのは一部分

IT業界全体は2020年度で見ると13兆3,479億円で、クラウドサービスは1兆654億円です。

SIerの一部はクラウドサービスに代替されていますが、全てが代替されるというのは極論です。

ここまでに説明してきたように、クラウドは汎用サービスなのに対して、SIerは個社毎のサービスなので全てが置き換わるとは考えにくいためです。

SIerの負け組には注意が必要

クラウドサービスが発展してもSIer系サービス全てが代替されるわけではありません。

しかし、クラウドサービスの発展が一部のSIerには大きな影響を及ぼします。

SIerの中で特に影響を受けるのは以下のような会社です。こう言った会社は避けた方が無難です。

  • 主力事業がデータセンター運営
  • 主力事業がsalesforceなどの汎用系サービスと競合

1について、データセンター運営は最終的にはAWSとMicrosoft Azureが大半のシェアを占めることになると思います。現在はオンプレミス環境(自社運営)も一定のシェアを占めていますが、今後の方向性としては、ほとんどがクラウドサービスに代替されると思われます。

2について、salesforceなどの世界的で強力な汎用系サービスと主力事業が競合している場合、生き残りは厳しいと言えるでしょう。

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まとめ

まとめ

本記事ではSIerが将来性豊かなことを説明しました。

当然、価値観によって良し悪しは変わります。

しかし、ネット上のコメントを真に受け過ぎない方が良いとは言い切れます。

本記事も参考の上、自分のキャリアの方向性を見定めてください。

また、未経験からIT転職を目指している人は以下の記事をご覧ください。
 関連>> 【6ステップで解説】未経験からエンジニア転職へのロードマップ
 関連>> 【目的別】おすすめのプログラミングスクール厳選7校を徹底比較

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